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学校の運動場はなぜ土なの?

足が速くなりたいと息子が言い出してから、かれこれ約2年半、練習に付き合っています。

自宅前のアスファルト道路を使ってトレーニングしているのですが、通っている小学校は土の運動場です。

 

彼に土とアスファルト、どっちが走りやすい?と訊くと、少し考えてから「どっちも走りやすい」と答えました。

少々意外でしたが、走る動きがだんだんできているのかなと、ちょっと嬉しくなりました。

 

小学校や中学校など、運動場の多くは土が使われています。これは何故か、考えてみたことはあるでしょうか。

表面が細かい砂や土で、一見走りにくそうです。実際走ってみると、蹴るように走れば少し滑っている様な感覚があります。

スピードを落とさずに曲がろうとすると、スリップして転んでしまいます。

 

何で土なんだ?アスファルトとかにすればいいじゃないか。滑らないから転ばないだろう?効率いいじゃん。

そう思った方もいらっしゃるでしょう。

 

実は、運動場に土や砂が使われている理由として「安全」があります。

 

子どもは身体のバランスを取ることが少し苦手です。なのでよく転びます。思いっきり走って、その勢いのままステーン!と転ぶことも「子どもあるある」ですよね。

転んだ時は、表面の砂や土で身体が滑ります。ダメージを逃がしてくれているのです。もちろん少し擦り傷ができたりしますが、多くの場合はその程度のケガで済みますよね。骨折するようなことも少ないですし。

何より子どもの発達途上の骨や筋肉、腱などに過剰な負担を掛けることが少ないのです。

それに気温が高くても低くても、アスファルトやコンクリートと比較すると身体への影響は少ないですから。

 

これがアスファルトの硬い地面だったらどうでしょう?

転んでしまうと、滑らないので恐らく接地した皮膚は殆ど剥がれるようにダメージを受けるでしょう。

地面が硬いので骨も折れてしまうかもしれません。頭を打ってしまえば、脳も強い衝撃を受けてしまいます。

加えた力が身体にも強く作用するので、骨や筋肉、腱などへのストレスも大きくなります。

熱しやすく冷めやすいので、気温によって身体が受ける影響も少なくなさそうです。

 

表面が砂や土だからこそ、子どもたちは思いっきり駆け回ることができるのですね。

 

さて、走る練習をする場所はどんなところが理想的なのでしょう?

 よく手入れされている硬めの芝生なんかいいかもしれませんね。でもそんなところはなかなかないかなぁ。

見にくいデコボコもありますから、それに足を取られて挫くかもしれませんね。

 

それだったら、アスファルトを使って練習するのも悪くないかと思います。少しクッション性のあるシューズで

固い路面からの衝撃をいなしても良いかもしれません(ふかふかフニャフニャシューズはいただけませんが)。

くれぐれも転ばないように気をつけて。身体への負担が少なくないので短めのトレーニング時間で効率よくパリッと締めて。シューズはちゃんとカカトで履いて紐も締めて下さいね。

 

土の上も、アスファルトの上も、同じ感覚で走れるようになると、いいことがありますよ~。