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後ろ歩き(走り)のススメ

日頃から、ケガや故障でお悩みのランナーの方は多いと思います。

個々の疾患によって原因は様々ですが、圧倒的に多いのは「身体バランスの偏り」によるもの。

 

普段の生活と違い、スポーツをすると身体に掛かる負荷はやはり大きくなります。例えば膝痛など、脚部全般の故障がまさにそうですね。

 

身体のバランスが崩れると、その箇所は勿論ですが、身体が崩れた箇所を庇おうとしますので、今度はその反対側に負担が掛かり始めます。

 

例えば、左足のバランス崩れると右足にも影響し、それが下半身全体に広がり、やがて上半身の後ろ、そして前側に・・・といったようにです。

 

そして大抵の場合、バランスの崩れが進行するとその要因が互いに複雑に絡み合って、根本の原因がわからなくなりがちです。

しかしシンプルに考えていくと、主原因はやはり足元なのです。

 

ランニングは通常、前に向かって走りますね。つまり、前方向に身体のバランスを崩しながら進みます。

その一方で、身体のバランスを維持しようという反応も起こり、これにより腰周りの筋肉に負荷がかかります。

 

実はこのような筋緊張は普段の生活でも起こっています。パソコンなどを使っての仕事中はもちろん、テレビを観ている時、スマホを使っている時なども腰周りに力が入っています。

 

筋肉は常に力が入って緊張している事で血流が悪くなり、硬くなってきます。その箇所を揉んだりしても効果は一時的で、運動しなければ状態は元に戻ってしまいます。

 

そこで、普段とは「逆」の動きをトレーニングなどで取り入れてみて下さい。

対処方法のひとつとして皆さんにオススメしたいのが「後ろ歩き(後ろ走り)」です。

 

後ろ歩き(走り)の効果としては身体の後ろ側、腰から背中にかけて刺激が入り、筋緊張で硬くなった腰周りの筋肉を意識的に動かすことで、強張っていた筋肉の血流が良くなります。

 

更に前屈みで前方偏重だった身体のバランスが、重心を身体の真ん中に戻した状態で運動する事が可能になるので、身体の軸、真ん中をイメージすることができます。

 

あご、肩、お腹、膝など、これらが前に出ている自覚のある方は是非後ろ歩き(走り)を取り入れてみて下さい。

即効性はないかもしれませんが、日々の動きに取り入れていただければ故障対策としての効果がありますよ~。

 

そうそう、後ろに動く時は、ぶつからないようにくれぐれも気をつけて下さいね。